弓矢健児（新座志木教会牧師）

メッセージ： 「虫たちのハーモニー」

　お元気ですか。新座志木教会の弓矢健児です。

　秋になりますと、どこからともなく虫の鳴き声が聞こえてきます。ただ何となく聞いていますと、同じような鳴き声にしか聞こえません。しかし、よく耳を澄まして、じっくりと聞いてみてください。実は色々な虫たちの、色々な鳴き声が混ざって、一つのハーモニーを奏でているのです。

　わたしたち人間はともすると、物事を十把ひとからげに見てしまうことがあります。また、一つの価値観を絶対化し、その価値観によって人間を比較したり、差別したりすることがあります。しかし、人間は一人一人顔が違うように、性格も、考え方も違います。それは神様が一人一人に、その人だけの特別な命を与え、その人だけの特別な賜物を与えておられるからです。

　パウロが�Tコリント12章14節で「体は、一つの部分ではなく、多くの部分から成っています」と語っているように、人間は決して皆同じではありません。一人一人が他の誰にも代えられない特別な存在なのです。

　神様はわたしたち一人一人が、その違いを大切にして生きることを望んでおられます。ですから、わたしたちは無理に自分を人に合わせるのではなく、互いに相手の違いを認め合いながら、助け合い、一つのハーモニーを奏でて行くことが大切なのです。