ご機嫌いかがですか。東川口教会の櫻井です。
イエス様の弟子の一人であるマタイは元々、徴税人という職業を持っていました。徴税人はユダヤ人でありながらローマ帝国に使える下級役人でした。そして彼らはローマに決められた金額を納入する替わりに、民衆から取り立てる税金の額を自由に決める権利を持っていたのです。徴税人はその権利を乱用して、ユダヤ人から重い税金を取り立てて、自分の財産を蓄えたのです。ところがマタイはイエス様の招きを受けたとき、徴税人の特権をすぐにすべて捨てて従いました。マタイはどうしてそんなことができたのでしょうか。
中世の有名なキリスト者アッシジのフランシスコは自分と同じように、財産を捨てて修道士になろうとする人たちに「兄弟たち失ってしまったものを思って、悲しむのは止めなさい。それより、これからイエスに従うことによって得られる恵みのすばらしさを思って喜びなさい」と励ましたと言います。おそらく、徴税人マタイが犠牲を恐れず、すぐにイエスに従うことができた秘訣はここにあると思います。私たちもイエス様を信じようとするなら、失ってしまうものよりも、これから受けるすばらしい神様の恵みに目を向けることが大切なのです。
聖書の言葉
「イエスはそこをたち、通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、「わたしに従いなさい」と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った。」マタイによる福音書9章9節