ご機嫌いかがですか。日本キリスト改革派教会の牧師、足立です。
あなたが2冊の本を選ぶならば、それは何と何ですか。私は、聖書と石川啄木の短歌「一握の砂」です。啄木はその本の中で、「人という人のこころに一人ずつ囚人がゐてうめくかなしさ」と、歌っています。
彼は、パウロのように人の心をよく理解した人です。人の心の悲しみの本質を知っている人です。人という人の心の中に、例外なく罪という囚人がいて、人の心はその罪に囚われうめく苦しみを経験しているのです。
私も自分の心の醜さに悩んだことがあります。聖書に出会って、人の心に罪があることを知りました。
新約聖書のローマの信徒への手紙7章19節から20節に、パウロが次のように言っています。
「私は自分の望む善を行わず、望まない悪を行っている。もし、わたしが望まないことをしているとすれば、それをしているのはもはやわたしではなく、わたしの中に住んでいる罪なのです。」
キリストは、その罪から私たちを救うために身代わりに死なれ、私たちの心を罪の囚人から解放してくださいました。啄木が歌う心の悲しみの歌は、私たちをキリストへと導くのです。