お元気ですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
あるとき、イエス・キリストはこんなことをおっしゃいました。
「今日、救いがこの家を訪れた。この人もアブラハムの子なのだから」
この言葉はザアカイという人の家にイエスが訪れた時に言った言葉です。ザアカイという人は徴税人の頭であったと言われています。当時のユダヤ人にとってローマ帝国の税金を取り立てる仕事をユダヤ人が請け負うことは、信仰を捨てるのと同じくらい罪深いことだと考えられていました。同じユダヤ人であってもユダヤ人ではない、救いからもれた罪人だというレッテルが貼られていたのです。
罪人のレッテルを貼る側の人たちには、ザアカイに罪人のレッテルを貼ることはさぞかし満足を覚えることだったことでしょう。しかし、レッテルを貼られるザアカイにとっては、自分の職業のために罪人扱いされることは苦痛以外のなにものでもなかったはずです。
しかし、イエス・キリストはこのザアカイに、「今日、救いがこの家を訪れた」とおっしゃったのです。その理由はきわめて簡単でした。「この人もアブラハムの子なのだから」です。イエスはこのザアカイをユダヤ人にとって誇り高い名前で呼んでくださったのです。同じように、今もなおイエスはご自分を信じる者たちを神の子として受け入れてくださるのです。
きょうのみ言葉・・・「今日、救いがこの家を訪れた。この人もアブラハムの子なのだから」ルカによる福音書19章9節