ご機嫌いかがでしょうか。南越谷コイノニア教会牧師古川第一郎です。
ロドリゴ・メンドーサという人は、人狩りの仕事をしていました。原住民のグァラニー族を捕まえては奴隷商人に売っていました。
ところがある日、ロドリゴは、自分の弟のフィリッポを殺してしまうという間違いを犯しました。良心の呵責にさいなまれました。だれとも口を聞かなくなりました。そのとき人飼いの恐ろしさもわかりました。それからは死ぬことだけを考える毎日でした。
ある日、一人の宣教師が彼のもとを訪れました。宣教師は一生懸命彼を救おうとしましたが、「オレはもう救われるはずがない」と思って、何の反応もしませんでした。しかし、しばらくして考えました。「苦行をしたら、罪滅ぼしができるかもしれない」
ロドリゴは、重い荷物を引きずって、大きな滝のそばにある崖を上っていきました。何度も落ちては昇り落ちては昇り、ついに上まで上りました。
ところがそこは、彼がいつもさらって売っていたグァラニー族の村でした。
当然、村人は彼に駆け寄って来ました。ひとりの男がナイフを取って、ロドリゴの首に突きつけました。彼は思いました。「ああ、死んで償おう。」ブチッ! ナイフが切ったのは、ロドリゴの首ではなく、荷物の綱でした。大きな荷物が音をたてて谷底に落ちて行きました。
あの宣教師によって、グァラニー族の人たちは、キリストを信じるようになっていたのです。
彼らは、イエスさまの愛と赦しを知っていたので、彼を赦したのです。キリストの愛と赦しを経験したロドリゴは、生涯彼らのために仕えました。
キリストの愛を通して人を見ると、心があったかくなっていきます。触れ続けてください。それだけでいいのです。