今この放送をお聞きになっている方々の中にも、愛する人を失って心に空洞を抱えている方がおられると思います。
最近ある方から、A4の紙16枚にびっしりと書かれた手記が届きました。それは、初めての妊娠で3ヶ月間おなかにいた赤ちゃんを流産した時の心と体の痛みを綴ったものでした。たったの2センチの赤ちゃんのことを心に刻みつけ、いとおしむ気持ちを16枚に必死に書き綴った心情は尊いものだと思いました。またその作業はどうしても彼女に必要なものだったと思いました。
私も25年間共に暮らし、喜びも悲しみも分かち合ってきた夫を一昨年天に送りました。その失ったものへの心の痛みは終生消えるものではないと思います。やはり、故人を偲び、くりかえし思い出を語り、その人が残してくれた愛をかみしめる作業を通して、少しずつ心のリハビリをしてゆくのでしょう。
でも、それだけではありません。その人との天国での再会の希望もあるのです。
聖書をお読みします。コリントの信徒への手紙1 15:42-43、「死者の復活もこれと同じです。蒔かれる時は朽ちるものでも、朽ちないものに復活し、蒔かれるときは弱いものでも、力強いものに復活するのです。」