ご機嫌いかがですか。吉岡繁です。人は皆、人生は楽しく、生活は喜びであれと願っています。日本で「生活をエンジョイする」ということが言われだしたのは戦後のことで、戦争中の耐乏生活の反動もあります。
もともと生活の喜びは仕事に結び付いていました。仕事を通して自己を啓発し社会の役に立ち、収入を得て家族を支える子供を育てていく喜びです。仕事の働きには忍耐と努力が要りますが、一つの仕事を苦労して達成した時は喜びがありました。
ところが今は、生活の資を得るために就職しますが、仕事に喜びのない人が多くいます。そして、楽しみはレジャーです。聖書に、コヘレトは快楽を追求して大邸宅を建て、宝物を集め、酒と遊びにうつつを抜かしますが空しかったとあります。快楽は一時は満足しても、次にはもっと強い茂樹がないと満たされず、こうして快楽を求める心はいつも空しいのです。こうして、人々は麻薬に頼るようになります。快楽という偶像の終着点は麻薬による人間崩壊です。
「人間にとって最も良いのは、飲み食いし、自分の労苦によって魂を満足させること、これは神の手からいだだくもの」というのが、コヘレトの結論です。
人の主な目的は、神の栄光を表わし、永遠に神を喜ぶことです。