お元気にお過ごしですか。私は今週1週間、この番組を担当させて頂く、東京都練馬区にあります東洋宣教教会牧師の小堀昇と申します。どうぞ宜しくお願いします。
新約聖書の時代、コリントの街は、エーゲ海に面して、貿易の盛んな港街として栄えていました。当時、「コリント人のようだ」という言葉がありました。これは皮肉で、コリントが物質に溢れて、快楽にひた走る、非常に堕落をした街であったことを表しているのです。
パウロという人は、その街に立って、開口一番こう言いました。「いつまでも残るものは信仰、希望、愛です。その中でもっとも優れているものは愛です」(1コリント13:13)。大切なものは、信仰、希望、愛、この目に見えないものを忘れて、目に見える、物欲の中でひた走る人生は、どんなに豊かであっても、死んでしまえば、それは結局空しいものなのだ、と。パウロはそんな思いをこの御言の中に込めました。しかし、このコリントの姿は2000年の時を越えて、今の日本の姿をまたあらわしているのではないでしょうか。
確かに今の日本の食べ物は、溢れています。経済的には不況とは言え、まだまだ豊かです。Mаde In Jаpаnは世界を席巻し、ヨーロッパ、アメリカ、アジアと、何処に行っても日本人の姿を見かけないところはありません。お金をちらつかせて、羽目をはずしているような人もいます。こんな時代にあって、私達は目には見えないけれども大切なものに、目を注いで生きていきたいと思うのです。そこに真に豊かな人生があるのではないでしょうか。
あなたは注いでいますか。それではまだごきげんよう。