あさのことば 2004年1月28日放送     あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

足立 正範(新浦安教会牧師)

メッセージ: 恩師のシベリア体験


 ご機嫌いかがですか。新浦安教会の牧師、足立です。

 イエスさまは、お弟子たちに「こう祈りなさい」とおっしゃって、主の祈りを教えてくださいました。今日は、「わたしたちに必要な糧を今日も与えてください。」という祈りを学びましょう。

 わたしの大学生の思い出です。大学の恩師がわたしに「足立君、飢えるとは何か分かるかね」と質問されました。答にまごついていたわたしに、恩師は御自分のシベリア体験を証しされました。
 そして、恩師はわたしに、こう言われました。「足立君、イエスさまがサタンに荒れ野で誘惑されたことがあったでしょう。誘惑の一番目は、飢えておられたイエスさまがサタンに石をパンに変える奇跡を行うように求められたね。足立君、人間の飢えは本当に恐ろしいよ」
 恩師は、シベリアの収容所において毎日飢えた生活の苦しみを語られました。しかし、本当に恐ろしかったのは、飢えた人間がどこまでも堕落していく恐ろしさでした。人のパンを盗み、パンのために同胞をソ連軍に売る人間の醜さを嫌というほど見られたそうです。

 だから恩師は、わたしに言われました。「足立君、主の祈りの中に『わたしたちに必要な糧を今日与えてください』という祈りがあるのは、本当に人間が人間として生きるゆえに必要な祈りだよ」。
 わたしは、この祈りを祈るたびに恩師の言葉を思い起こし、2度と日本は戦争してはいてはならないと思いました。

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