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民数記32章
「ヨルダン川を共に渡り行く私たち」


「戦いのために武装した僕どもは皆、わが主の命令に従い、主の御前に渡って行きます。」
(民数記 32章27節)

 ルベンとガドの人びとは、牧畜に適したヨルダン川の手前(東岸)の土地を割り当ててほしいとモーセに願い出ました。彼らは、自分たちに特に役立つこの地域は既に獲得できたのだから、それを自分たちに割り当ててもらえたなら、もう自分たちはヨルダン川を渡って戦いを続けたくはないと考えたようです。

 彼らの願い出を聞いたモーセは、約40年前に起こった同様の事件を思い出しました(13、14章)。そして、同じ失敗を繰り返さないために彼らを叱責しました。すると彼らは、カナン全域の征服の業はイスラエル全体の業であることを悟って、戦いへの参加を誓ったのでした。

 モーセが叱責した最大の理由は、ルベンとガドの人びとが、自分たちのことしか考えていなかったということでした(6節)。

 公同の教会全体に主から命じられている業があります。どの教会も、自分たちに限定的な教会形成のための必要を満たせばそれで良いというものではありません。すべての教会が、すべての他の教会の業から受けている益があるのであり、神の国が完成に至るその時まで、唯一のキリストの体のために相互に協働する務めを担っているのです。その務めを誠実に果たしてこそ、私たちは終末の祝福に豊かにあずかる者となるでしょう。

 

 【祈り】

 主よ、あなたの約束に信頼し、公同の教会の形成に励ませてください。

石本 耕一(四国中会)

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