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ハバクク3章
「怒りのうちにも憐れみを」


怒りのうちにも、憐れみを忘れないでください。
(ハバクク 3章2節)

 ハバククのとりなしの祈りです。ユダの民はカルデア人(バビロニア)の来襲から助かる見込みはありません。神の裁きだからです。しかし、ハバククはなお助かる道を神に祈り、「神に従う人は信仰によって生きる」と示されました。これだけが助かる道です。なお、ハバククは祈ります。自分の生きている「数年のうちにも」「生き返らせ」、回復してくださいと求めます。

 「怒りのうちにも、憐れみを忘れないでください」と言います。これが、ハバククの祈りの根拠です。カルデア人の来襲は神の怒りの結果で、ユダの罪に対する正当な裁きで取り消されません。しかし、その正当な裁きの中でも、主よ「憐れみを忘れないでください」「生き返らせ」てくださいと祈るのです。

 ハバククが指摘するのは過去に示された神の憐れみの御業です。神よ、忘れないでくださいと祈ります。「あなたは御自分の民を救い、油注がれた者を救うために出て行かれた」。シナイで律法を与えられた直後、子牛の像を造ったイスラエルを見捨てずに、イスラエルと共に上られた神の行動を指しています。この神の憐れみの御業を根拠に回復を祈り求めているのです。神は救いの神です。人となられたイエス・キリストにおいて、罪人を憐れむ神が来てくださり、贖いをしてくださいました。

 

 【祈り】

 私たちの国も混乱しています。憐れみをもって裁いてください。

望月 明

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