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詩編60編
「神と共に我らは力を振るいます」


どうか我らを助け、敵からお救いください。
人間の与える救いはむなしいものです。
(詩編 60編13節)

 イスラエルの王となったダビデは、まわりの国々との戦いに勝つたびに、その支配を広げていきました。それはサム下8章6節に「主はダビデに、その行く先々で勝利を与えられた」と書かれているように、神が助けてくださったからでした。

 ところが、北から攻めてきたアラムに勝って帰り、次いで南からエドムがやってきてユダを攻撃されました。この詩は、2節に「ダビデがアラム・ナハライムおよびツォバのアラムと戦い、ヨアブが帰って来て塩の谷で一万二千人のエドム人を討ち取ったとき」と書かれているように、その時に歌った詩です。

 結果としては、このときもまた神の助けによってダビデはエドムに勝つことができましたが、ダビデの本拠地であるユダを攻撃されたことは大きな痛手となりました。

 これらの経験でダビデが学んだことは、「人間の与える救いはむなしい」(13節)ということでした。敵の攻撃に勝つことができた回数や経験は、次の攻撃に勝つ保証とはなりません。戦士の数や力の強さも、人間の与える救いはむなしいのです。

 同様に、私たちが自分の罪やこの世の誘惑と戦うときも、人の与える救いではなく、神の力によることをおぼえて、神に依り頼むのです。

 

 【祈り】

 どうか、自分の知恵や経験ではなく、人の助けや力でもなく、あなたの力で、罪や誘惑に勝たせてください。

持田 浩次(三郷教会)

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