まことに、主はこう言われる。「大地はすべて荒れ果てる。しかし、わたしは滅ぼし尽くしはしない。」 (エレミヤ 4章27節) エレミヤ書4章には深く激しい描写がみられます。イメージと感情に富んだこの箇所は、主との契約を破ることの重大さと、それに続く悲惨な結末を厳粛に思い起こさせるものです。冒頭は悔い改めへの呼びかけです。主はイスラエルに対し、主のみもとに立ち帰るよう招いています。この呼びかけは、表面的な変化ではなく、心に「割礼を受けて主のものとな」ることを求めるものです。真の悔い改めと、あらゆる形の偶像礼拝と罪の拒絶を訴えています。 この切なる訴えをイスラエルの民は聞き入れません。節が進むにつれて、トーンは差し迫った災いへの憂慮に満ちた描写に移っていきます。獅子にたとえられた敵は北から迫り、大きな破壊をもたらす。このイメージは、ユダとエルサレムの人びとに対する、彼らの不従順がもたらす結果についての厳しい警告となっているのです。預言者エレミヤは、そのメッセージを聞いて苦悩します。10節の、神が人びとを欺いているとの非難は、イスラエルに対する彼の深い共感と状況の激しさの反映です。 しかし、絶望の中にも希望はあります。主はイスラエルの民を「滅ぼし尽くしはしない」とおっしゃいます。ここにかすかな希望があります。この希望の灯に神の憐れみを見るのです。 【祈り】 主よ、滅びても仕方がないこの世界をあなたが守り導かれている恵みを覚えて感謝します。 小宮山 裕一(網島教会)
エレミヤ書4章には深く激しい描写がみられます。イメージと感情に富んだこの箇所は、主との契約を破ることの重大さと、それに続く悲惨な結末を厳粛に思い起こさせるものです。冒頭は悔い改めへの呼びかけです。主はイスラエルに対し、主のみもとに立ち帰るよう招いています。この呼びかけは、表面的な変化ではなく、心に「割礼を受けて主のものとな」ることを求めるものです。真の悔い改めと、あらゆる形の偶像礼拝と罪の拒絶を訴えています。
この切なる訴えをイスラエルの民は聞き入れません。節が進むにつれて、トーンは差し迫った災いへの憂慮に満ちた描写に移っていきます。獅子にたとえられた敵は北から迫り、大きな破壊をもたらす。このイメージは、ユダとエルサレムの人びとに対する、彼らの不従順がもたらす結果についての厳しい警告となっているのです。預言者エレミヤは、そのメッセージを聞いて苦悩します。10節の、神が人びとを欺いているとの非難は、イスラエルに対する彼の深い共感と状況の激しさの反映です。
しかし、絶望の中にも希望はあります。主はイスラエルの民を「滅ぼし尽くしはしない」とおっしゃいます。ここにかすかな希望があります。この希望の灯に神の憐れみを見るのです。
【祈り】
主よ、滅びても仕方がないこの世界をあなたが守り導かれている恵みを覚えて感謝します。