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詩編58編
「主なる神に今こそ信頼し祈り続ける」


人は言う。
「神に従う人は必ず実を結ぶ。
神はいます。
神はこの地を裁かれる。」
(詩編 58編12節)

 今月最後の準備の日に与えられた詩編58編は、神を無視し、不正が横行するこの世のただ中でなお、信仰者の希望を謳ったものです。

 ここでは、「生きながら、怒りの炎に巻き込まれるがよい」(10節)のように、十字架の福音に立つ現代の私たちにとって、好ましくないように思われる表現が続きます。

 しかし、今、この世の中の現実に目を向けますとき、むしろ、これらの御言葉は立ち上がってくるのではないでしょうか。この世界の至る所で、「不正に満ちた心をもって」(3節)振る舞う一握りの権力者が、無益な争いを続けていて、そこでは、主イエスの愛された貧しい者、弱い者、子どもたちの命が簡単に奪われているからです。今や、大切な命が数字で報道され処理されているのです。

 この理不尽な状況にあって、わたしたちは、祈り続けていますが、状況はますます深刻になっていきます。

 しかし、「神はいます。神はこの地を裁かれる」(12節)と御言葉が宣言する以上、主なる神は、最も賢く、最も聖なる摂理の御業によって常にこの世を支配し、導いておられます。

 そして、キリストの日には、その全てが必ず明らかにされます。私たちは、今がどのような状況にあっても、全能かつ現実の神の力に信頼し、忍耐と希望を持って祈り続けましょう。

 

 【祈り】

 主なる神よ、今こそあなたに信頼し祈り続けることができますように。

新井 主一(高島平キリスト教会)

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