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詩編56編
「私たちの一粒の涙さえも」


あなたの革袋にわたしの涙を蓄えてください。
(詩編 56章9節)

 明日の主の日に向けて、今週もこの準備の日に、詩編の御言葉に聞き、私たちの信仰を整えましょう。

 この詩編は、「神に依り頼めば恐れはありません。肉にすぎない者がわたしに何をなしえましょう」という信仰告白が繰り返され(5、12節)、創造者の強さと被造物の弱さが対比されています。さらに大切なのは、この信仰告白の直前に、「神の御言葉を賛美します」(5節)、「神の御言葉を賛美します。主の御言葉を賛美します」(11節)、と御言葉に対する賛美も繰り返されていることです。「命を奪おうとして後をうかがいます」と謳われていて(7節)、この信仰者を取り巻く状況は絶体絶命といえます。しかし、それが決定的な問題ではないと理解されているわけです。

 そればかりではありません。この信仰者は、「あなたの革袋にわたしの涙を蓄えてください」と謳います。これは、地に落ちてすぐ消えてしまうような涙の一粒まで、主なる神が忘れられることはない、という神の慈しみに対する絶対的な信頼です。

 涙を流しながら、この週ここまで歩んで来られた方もおられましょう。しかし、その涙の一粒さえ私たちの主が忘れられることはないのです。「神の御言葉を賛美します」と告白しながら晴れやかに主の日の礼拝に備えましょう。

 

 【祈り】

 主なる神様、あなたの慈しみに感謝し、「主の御言葉を賛美します」。

新井 主一(高島平キリスト教会)

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