月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年10月 8日(金)

コヘレト2章 幸福の追求から神へ

  

わたしは顧みた
この手の業、労苦の結果のひとつひとつを。

何をすれば人の子らは幸福になるのか。(コヘレト2:11,3)

 コヘレトは、「短い一生の間、何をすれば人の子は幸福になるのか」を見極めようと、あらゆる労苦を惜しみませんでした(3節)。

 その結果、多くのものを手に入れることができましたが、そこで、コヘレトに待っていたものは何だったでしょうか。それは「光が闇にまさるように知恵は愚かさにまさる」ということは確認できましたが、同時に、賢者にも愚者にも「同じことが起こる」ということをも、見て取らざるを得ないことでした(13、14節)。

 幸福をとことん追求してみた結果は、「一生、人の務めは痛みと悩み。夜も心は休まらない。太陽の下に起こることは何もかもわたしを苦しめる。労苦してきたことのすべてにわたしの心は絶望していった」というありさまでした(18〜23節参照)。

 そのとき、またしてもコヘレトの口から「神」という言葉が漏れます。「人間にとって最も良いのは、飲み食いし自分の労苦によって魂を満足させること。しかしそれも、わたしの見たところでは神の手からいただくもの」(24節)。「神」こそが、知恵も知識も、そして楽しみをも与えてくださるのだという気付きです。

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