月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年7月22日(木)

詩編88編 深い苦悩の中での祈り

  

主よ、わたしを救ってくださる神よ
昼は、助けを求めて叫び
夜も、御前におります。(詩編88:2)

 きょうの詩編は、朝起きて読むには、あまりにも重苦しい内容です。終わりに向かって光が見えてくるどころか、結びの言葉はさらに深刻です。「今、わたしに親しいのは暗闇だけです」(19節)。苦しみが未解決のまま、祈り手が闇に放り出されています。

 もし、この詩編の作者と同じ状況にある人が目の前にいたとしたら、何も声をかけられないでしょう。その人の状況を正しく理解することも難しく、また理解できたとしても、ふさわしい慰めも励ましもすぐには思いつかないからです。ちょうどヨブを訪ねてきた友人たちが、7日間、ヨブに声をかけることができなかったのと同じです。

 けれども、この詩編には絶望しかないというわけではありません。祈りの答えさえ聞こえてこないような中にあっても、祈り続ける信仰者の姿が描かれています。昼も夜も、絶えず神の御前で訴え続ける一人の信仰者です。祈ることしかできないのではなく、祈る特権が与えられている自分を知っています。たとえうめきでしかない祈りであっても、聖霊がその祈りを執り成してくださいます(ロマ8章26節)。

Copyright (C) 2021 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.