月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年7月19日(月)

詩編85編 主は平和を宣言される

  

主は平和を宣言されます
御自分の民に、主の慈しみに生きる人々に
彼らが愚かなふるまいに戻らないように。
主を畏れる人に救いは近く
栄光はわたしたちの地にとどまるでしょう。(詩編85:9-10)

 きょうの詩編は、バビロン捕囚からの解放の時代を背景としています。エルサレムへ帰還することは、捕囚の民にとって長年の願いでした。捕囚からの解放は、ただ故郷に帰ることができるという喜びだけではありません。かつて神に対して犯した自分たちの罪が赦されたことをも意味しています。ところが、5節以下の言葉には、喜びよりも、なお苦しみの中に置かれ、神の怒りが続いているような状況が描かれています。これはいったいどういうことなのでしょう。

 この時代のことを扱ったエズラ記によると、エルサレムへの帰還と都の再建は思ったよりも長期間に亘りました。神殿再建も、それに抵抗する人たちの妨害に遭い、苦労の多いものでした。一筋縄ではいかないエルサレムへの帰還に、信仰的な動揺も隠しきれないものがありました。

 そのような状況の中で、この詩編の作者は、神からの力強い宣言を耳にします。それは、心くじけそうな者にとって励ましとなり、力となる言葉です。今の時代にも、神の言葉は未だ目にすることができない将来に確実な希望をもたらします。

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