月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年7月 4日(日)

マルコ5章21-43節 死を超える力

  

「わたしの幼い娘が死にそうです。どうか、おいでになって手を置いてやってください。そうすれば、娘は助かり、生きるでしょう。」そこで、イエスはヤイロと一緒に出かけて行かれた。 …そして、子供の手を取って、「タリタ、クム」と言われた。これは、「少女よ、わたしはあなたに言う。起きなさい」という意味である。(マルコ5:23-24,41)

 ヤイロの娘と出血の止まらない女性が登場します。ヤイロの娘は12歳でした。出血の止まらない女性は12年間苦しんでいました。肉体的な苦しみだけではなく、社会生活から疎外された苦しみがあったでしょう。12年間が二つのエピソードを結んでいます。出血の止まらない女性は、主のいやしを通して信仰の告白に導かれます。

 マルコ福音書は、主イエス・キリストの御苦しみに深い関心を持っていて、私たち一人ひとりの苦しみを主イエスの光で照らし出します。

 私たちの苦しみの頂点は死で、愛する者との死別はとても悲しい出来事です。ヤイロの娘の死は家族に大きな痛手となりました。しかし、主イエスはヤイロを伴って、その死に立ち向かって行かれます。「タリタ、クム(少女よ、起きなさい)」という言葉は、そして、ヤイロの娘の死からの生き返りは、主イエス・キリストが死を超える力を持っておられることを示しています。

 私たちの苦しみや悲しみの頂点である死は、キリストの御前では無力です。「恐れることはない。ただ信じなさい」(36節)との主の御言葉に、深い慰めがあるのです。

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