月刊誌リジョイス 聖書日課 2020年8月27日(木)

エレミヤ41章 虐殺の中で生き残った10人の嘆願

  

しかし、一行の中にいた10人の者は、「我々を殺さないでください。小麦、大麦、油、蜜など貴重なものを畑に隠していますから」とイシュマエルに哀願したので、この10人だけは殺さずにおいた。(エレミヤ41:8)

 エルサレム陥落後、アヒカムの子ゲダルヤが総督として立てられました。ところが、そのゲダルヤの暗殺が計画され(40章14、15節)、実行されました(41章2節)。イシュマエルは、ゲダルヤだけでなく、ゲダルヤと共にミツパにいたユダのすべての人びとと、占領軍として駐留していたカルデア人を殺しました。さらにその翌日には、シケム、シロ、サマリヤから来た80人の一行をも、10人を残して皆殺しにしてしまいます。

 生き残った10人は、「我々を殺さないでください。小麦、大麦、油、蜜など貴重なものを畑に隠していますから」と願い求めました。それらは戦争などの被害に備えて備蓄していたものでした。この哀願をイシュマエルは受け入れましたが、これは「彼の中に、金銭欲と強欲があったから」(カルヴァン)です。70人を虐殺した彼の残虐さが翻ったわけではありません。銀貨30枚で主イエスを売り渡したイスカリオテのユダの欲と同じだと言えるでしょう。

 主イエスを見つめながら、「絡みつく罪をかなぐり捨て」(ヘブ12章1節)、真心からの礼拝を神にささげる恵みを祈り求めましょう。

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