月刊誌リジョイス 聖書日課 2020年5月29日(金)

サムエル上26章 罪人をご自身に立ち帰らせる神

  

「主は、おのおのに、その正しい行いと忠実さに従って報いてくださいます。今日、主はわたしの手にあなたを渡されましたが、主が油を注がれた方に手をかけることをわたしは望みませんでした。」(サムエル上26:23)

 「サウルは千を討ち、ダビデは万を討った」(18章7節)という人びとの歌声が耳から離れず、ダビデへの嫉妬と恨みに縛られていたサウルは、ダビデの隠れ場の情報を得て、精鋭3千を率いて出陣します。ところが、ダビデは敵陣をくぐり抜け、サウルの眠る幕営に侵入し、槍の一突きで刺し殺せる距離まで来ました。彼は、「主が油を注がれた方に、わたしが手をかけることを主は決してお許しにならない」と言って、サウルに危害を加える代わりに彼の枕もとの槍と水差しを取って立ち去ります。

 そのことが知れたとき、サウルは「わたしは愚かであった。大きな過ちを犯した」と言いました。しかし、それは彼の全人格を崩すような悔い改めではありませんでした。

 主は確かにサウルを王位より退けられました。しかし、御心はサウルがまことに悔い改めて主に立ち帰ることだったのではないでしょうか。

 主は、知らずに過ちを犯し、真理から逸脱した者を、神との正しい歩みに引き戻そうとしてくださいます。そのとき、主の真実な愛と憐みに応えて主に立ち帰る者は幸いです。

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