「サウルは千を討ち、ダビデは万を討った」(18章7節)という人びとの歌声が耳から離れず、ダビデへの嫉妬と恨みに縛られていたサウルは、ダビデの隠れ場の情報を得て、精鋭3千を率いて出陣します。ところが、ダビデは敵陣をくぐり抜け、サウルの眠る幕営に侵入し、槍の一突きで刺し殺せる距離まで来ました。彼は、「主が油を注がれた方に、わたしが手をかけることを主は決してお許しにならない」と言って、サウルに危害を加える代わりに彼の枕もとの槍と水差しを取って立ち去ります。「主は、おのおのに、その正しい行いと忠実さに従って報いてくださいます。今日、主はわたしの手にあなたを渡されましたが、主が油を注がれた方に手をかけることをわたしは望みませんでした。」(サムエル上26:23)