月刊誌リジョイス 聖書日課 2020年2月26日(水)

士師18章 これも「自分の目に正しい」から

  

「誰があなたをここに連れて来たのか。あなたはここで何をしているのか。ここでのあなたの務めは何か。」(士師18:3)

 17章からの続きで、ダン族も「自分の目に正しいとすることを行」う者として登場します。ダン族は、ヨシュア19章で、一旦嗣業の地を割り当てられましたが、ほとんど入手できず、別の土地を探しました。彼らはライシュの町に目をつけます。穏やかで他の人びととの交渉もなく(7節)、簡単に勝てると見たからでしょう。ライシュを攻めるにあたり、精神的な支柱を求めてか、ミカの家から偶像を奪い、ミカの家の祭司も口説いて自分たちの祭司にしてしまいます。

 実は、この祭司はモーセの直系の子孫(30節)でしたが、人の強さだけを見て乗り換えてしまうのです。ミカは兵を伴い追いかけますが、ダン族が自分より強いとみるや引き返してしまいます。「自分の目に正し」ければよしという価値観に生きたミカは、同じ価値観のダン族に敗れ去ることになりました。

 ミカやダン族のような「自分こそ正義」という生き方は、周囲との衝突、力による決着を招くだけで、誰も幸せにしません。自分でなく主なる神を正しさの規準とするところにこそ人間のまことの幸いはあります。

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