月刊誌リジョイス 聖書日課 2018年4月26日(木)

創世記49章 はるかに仰ぎ見る

ヤコブは息子たちに命じた。 「間もなくわたしは、先祖の列に加えられる。わたしをヘト人エフロンの畑にある洞穴に、先祖たちと共に葬ってほしい。」(創世記49:29)

 ヤコブの死の出来事については簡潔にしか記されていません。しかし、埋葬する場所については詳しく語られています。ヤコブは、自分の遺体をどこに葬るかについて指示をして息を引き取ります。

 ヤコブは、自分の遺体を、「カナン地方のマムレの前のマクペラの畑にある洞穴」に葬るようにと願います。そこは、アブラハムが、妻サラを葬るためにヘト人から買い取った土地です。このことには、先祖や妻の眠る墓に葬られたいという素朴な思いだけではない、もっと大きな意味があります。

 このマクペラの洞穴は、アブラハム、イサク、ヤコブに、カナンで与えられた唯一の土地です。アブラハムの歩みは、神の約束を信じて始められました。神の約束は、カナンの地をあなたとあなたの子孫に与えるというものでしたが、実際に与えられたのはこの一片の土地のみでした。けれども、この土地は神の約束の実現のしるしです。神の約束は目に見える仕方ではまだ実現していません。しかし、死を前にしたヤコブは、神の約束の実現を信仰の目を持ってはるかに仰ぎ見ています。「はるかに仰ぎ見る…」(讃美歌488)。

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