月刊誌リジョイス 聖書日課 2015年6月10日(水)

申命記9章 忘れてはならないこと

あなたは荒れ野で、あなたの神、主を怒らせたことを思い起こし、忘れてはならない。あなたたちは、エジプトの国を出た日からここに来るまで主に背き続けてきた。(申命記9:7)

 1985年5月8日、敗戦40年の記念日にドイツ連邦議会で、ヴァイツゼッカー大統領が演説をしました。「荒れ野の40年」と呼ばれている演説です。「問題は過去を克服することではありません。さようなことができるわけではありません。後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。しかし、過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも目を閉ざすことになります」。

 この演説の背後に申命記9章7節の御言葉があるように思います。モーセは、荒れ野の旅を終えて、約束の地に入る民に向かって、ここまでの罪を、これから絶えず思い起こし、忘れることのないように求めています。

 申命記は、「ボートを漕ぐ人のようにして進むこと」を求めていると言われます。後ろ向きに漕ぐ小舟です。とても怖いことのように思われますが、実はこれほど確かなことはありません。後ろを向くことは、過去に目を向けることであり、その時、罪に気付きます。同時にそこで罪を赦し、罪ある者を救い導かれる神がおられることを知らされるからです。

コントローラ


自動再生されない方はこちらから再生(mp3形式)
Copyright (C) 2015 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.