月刊誌リジョイス 聖書日課 2013年3月12日(火)

創世記37章 愛が憎しみを生む時も

イスラエルは、ヨセフが年寄り子であったので、どの息子よりもかわいがり、彼には裾の長い晴れ着を作ってやった。兄たちは、父がどの兄弟よりもヨセフをかわいがるのを見て、ヨセフを憎み、穏やかに話すこともできなかった。(創世記37:3-4)

 一つの壮大な物語が始まります。一人の若者の物語であると同時に、一つの家族の物語です。父親は、自分自身と家族との関係に苦しみ、ようやく家庭を築きました。しかし、子どもたちの間には憎しみが横たわっていました。

 家庭に限らず、私たちの人間関係で、最初から敵対しようと願う人はいません。多くの人が他人と仲良く愛情をもって接したいと願っています。しかしその願いは多くの場合、実現しません。ヤコブの家庭の場合、兄弟の憎しみの原因は皮肉にも父親の愛情でした。

 父親の偏愛ゆえに、憎しみのあまり弟を殺そうとする兄たちの中で、幾人かは弟を憐れみ、その命を救おうとします。しかし、その行動がかえって父と子、兄弟を引き離すのです。

 愛情や良かれと思ってすることが、かえって人を傷つけることはよくあることです。しかし神はその不充分な愛や良心を用い、私たちの道を開いてくださるのです。欠けが多くとも隣人を愛していく、その積み重ねを主が用いてくださることを信じましょう。

コントローラ


スマートフォンの方はこちらから再生(mp3形式)
Copyright (C) 2013 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.