月刊誌リジョイス 聖書日課 2010年9月26日(日)

詩編71編 何度でも希望のなかに

あなたは多くの災いと苦しみを
わたしに思い知らせられましたが
再び命を得させてくださるでしょう。
地の深い淵から再び引き上げてくださるでしょう。(詩編71:20)

 本詩は、若き日からひたむきな神への信仰に生きてきた、一人の老人の歌のようです。彼は老境にいたって敵に囲まれ、嘲りを受け、苦悩にさいなまれています。しかし詩人は、若き日から培ってきた神との命の絆のゆえに、神への信頼から離れることなく、「白髪になっても、捨て去らないでください」(18節)と、まっすぐに訴えています。信頼が祈りを生み、祈りが神との絆を深めるのです。それゆえ彼は、苦難のなかでますます、救いの確信を深めていきます。

 この詩人の姿勢から、信仰に生きるとはどういうことかを考えさせられます。彼はすでに「多くの災いと苦しみ」のなかで絶望し、何度も、死の深い淵へと落ちていきました。しかし主なる神が、その度ごとに、詩人を新しい命へと引き上げてくださったのです。

 主イエスを死から命へと甦らせた神は、私たちをもその希望のなかに、今、生かしてくださっています。ですから、苦しい現実に決して絶望してはなりません。主のみ救いを信じて歩みましょう。

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