月刊誌リジョイス 聖書日課 2010年8月31日(火)

ヨナ4章 ヨナの怒りと神の愛

ヨナは、ぐったりとなり、死ぬことを願って言った。「生きているよりも、死ぬ方がましです。」神はヨナに言われた。「お前はとうごまの木のことで怒るが、それは正しいことか。」彼は言った。「もちろんです。怒りのあまり死にたいくらいです。」(ヨナ4:8-9)

 御心を変えられた神に対し、もう生きておれない(3節)、とヨナは主張し怒りを表します。怒りの原因は、預言者としての言葉が無駄になったという不満や、イスラエルを愛するだけでなく諸国民の救いをも願う神の寛大さへの妬みでしょうか。

 ヨナは、神の愛の深さを知らないがために怒り、不平を漏らしてしまいました。そして、神は、ご自身の愛の深さを知らしめるために、とうごまの木を生えさせ、それを枯らしてしまわれました。

 暑さのなかで、ヨナは激しく怒り、また死を願います(8節)。神は、とうごまの木を惜しむヨナに、お前の怒りは正しいのか、と尋ねます。この問いはこれで二度目です(4、9節)。神は、その怒りが自分勝手な怒りでしかないことをヨナに気付かせたいのです。

 ヨナは、神の愛の前に、自分の不平と怒りを忘れることができたでしょうか。ヨナ書はその問いに答えていません。怒りを忘れるほどに神をまた人を愛せるか、読者である私たちに投げられた重たい問いです。自らの怒りの正当性を疑うことから、神の愛を理解する道は開かれています。

コントローラ

Copyright (C) 2010 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.