あさのことば 2024年11月 3日(日)放送

長谷川はるひ(新潟教会牧師)

長谷川はるひ(新潟教会牧師)

メッセージ: 短い手紙



 いかがお過ごしですか。新潟教会牧師、長谷川はるひです。

 新約聖書の中には、21通の手紙があります。長い手紙は20ページぐらい、短い手紙は1ページです。これらの手紙の半分以上は、差出人として「パウロ」という名が記されています。差出人パウロの手紙の中で、一番短い手紙は、1ページ半の長さです。今朝は、この短い手紙についてお話します。

 「フィレモンへの手紙」、パウロからフィレモンという人へ宛てた手紙です。フィレモンの家は教会で、多くの人が集まって神さまを礼拝していました。フィレモンの家には、かつて「オネシモ」という奴隷がいましたが、オネシモは、フィレモンの家を逃げ出しました。どうして逃げ出したのかは、書いてありません。

 その後オネシモは、パウロに出会ってクリスチャンになりました。パウロは、クリスチャンになったオネシモを、主人であるフィレモンの元へ送り返そうとします。おそらく、この手紙を持って、オネシモはフィレモンの家を訪ねたのでしょう。

 逃げ出した奴隷オネシモが、パウロからの手紙をもって、フィレモンの家に帰ってくる。フィレモンは、どんなに驚いたことでしょう。この手紙を読んで、フィレモンは、オネシモを受け入れます。そしてこの手紙は、フィレモンの家の教会で読まれ、他の教会でも読まれ、書き写され、新約聖書に載っているのです。

 イエスさまは、わたしたちの罪を赦してくださいました。ですから、わたしたちも互いに許し合うことができます。何か問題があって逃げ出しても、またもう一度、戻ってくることができるのです。

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