川栄智章（せんげん台教会牧師）

メッセージ： 人間の罪深さ、邪悪ささえも

　いかがお過ごしでしょうか。せんげん台教会の川栄智章です。
　神さまが、歴史を支配され、ご自身の永遠の計画を実行しておられることを信じるのが難しい時があります。それは、非常に悲しいことが起こった時や、悪人が悪を行いながらも、罰を逃れているようなときです。

　イエス様の弟子たちも、イエス様が十字架に架けられた時、そのように感じたのではないでしょうか。弟子たちは、イエス様がメシア（罪からの救い主）として天から遣わされたことを確信していました。しかし、ユダヤ人の指導者たちは、妬みによってイエス様を捕らえ、イエス様が死刑宣告を受けるように群衆を扇動しました。弟子たちは、神さまがそのまま黙って見過ごされるはずはないと信じていましたが、無残にも、イエス様は十字架に架けられ、葬られてしまいました。

　このような悲劇さえ、実は、神さまのご計画の一部であったということを、弟子たちは後で悟ります。聖書には、次のように書かれています。「事実、この都でヘロデとポンティオ・ピラトは、諸民族やイスラエルの民と共に集まって、あなたが油を注がれた聖なる僕イエスに逆らい、御手と御心があらかじめそうなるようにと定めていたことを、すべて行ったのです。」（使徒4:27-28・聖書協会共同訳）

　神さまは、イエス様が民の罪の為の生贄として殺されることを、最初からご計画されていたのです。神さまは、ご自身のご計画を実行されるために、人間の罪深さ、邪悪ささえもお用いになるのです。