あさのことば 2022年10月 5日(水)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(東京教会牧師)

野島邦夫(東京教会牧師)

メッセージ: 非難の中の福音 4.キリストを見る



 いかがお過ごしでしょうか。東京教会牧師の野島邦夫です。
 イエス様と聞けば、私たちはすぐ、「愛と優しさ」というイメージを思い浮かべます。罵られても罵り返さないこのお方が、時に、非常に厳しい非難の言葉を口にされます。マタイによる福音書第23章が代表箇所です。今回のシリーズでは、この章から幾つかの言葉を選び出して、イエス様の非難の意図を学んでいます。

 ここでの批判相手、律法学者たちとファリサイ派の人々の誤りは、内側・心の中を蔑ろにして、外側・言動を大切にしたことです。注意しなくてはならないのは、彼らは決して、生半可な気持ちで聖書研究と神の教えの実践をしていたのではありません。非常に熱心に、そのことに生涯を費やしました。

 使徒パウロは、自分の手紙の中に書きました。彼らは熱心だ、しかし、それは正しい知識によらない、方向が誤った熱心さだ、と。彼らは、旧約聖書を研究しましたが、その中心に、イエス・キリストを見出さなかった。これが、正しい知識がなかったということで、非常に大切な点です。キリスト抜きに聖書を読むと、それは、厳しい命令と裁きの書になります。それに耐えられず、外側だけの服従になるでしょう。

 旧新両約聖書の主人公は、イエス・キリストです。このお方を通して聖書を読む時、どの箇所からでも、「私はあなたをそれでも愛する」という神の声を聞くことができます。

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