あさのことば 2022年4月15日(金)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(東京教会牧師)

野島邦夫(東京教会牧師)

メッセージ: 富める青年の求道 6.主の道



 いかがお過ごしでしょうか。東京教会の野島邦夫です。
 マタイによる福音書19章16節から26節の、金持ちの青年がイエスを訪ねる話は、キリスト教の求道について深く教えます。今回のシリーズでは、この青年の態度から「求道とは何か」ということを学んできました。今日も、この聖書箇所全体を読み上げることはできません。どうか並行してお手元の聖書でお読みください。

 自分の富への執着という弱さを薄々感じていた彼に、イエスは、的確に問題点を指摘されます。全財産を貧しい者に施せ、と。この言葉は彼の心に突き刺さり、彼は、悲しみながら立ち去りました。

 イエスは、人の心の問題点を指摘されるだけでしょうか。いいえ、解決の道も示されます。いえ、彼ご自身がその道です。

 神の前にへりくだって近づくその時、神に生かされ、神の掟を守ることが喜びとなり、その行いが、神に喜ばれるようになります。神に近づくためへりくだることができない私たちに、その架け橋となって下さったのが、イエス・キリストです。キリストを信じてこの橋を渡る時、神との生きたつながりができます。

 つまり、キリストの十字架の死に自分を重ねる時、救いを得ようと自分の力により頼む私は死に、神の力に生かされる新しい私に変えられます。

 この青年のその後はわかりません。これは、十字架以前の出来事です。十字架の後、彼がすべてを理解したのであればいいですね。

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