キリストへの時間 2021年12月12日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

山下朋彦(平和の君教会牧師)

山下朋彦(平和の君教会牧師)

メッセージ: 光について証しする者

【高知放送】
     

【南海放送】
     

 おはようございます。平和の君教会の山下朋彦です。
 12月は、ヨハネによる福音書のプロローグからクリスマスの意味についてお話ししています。今日は2回目で、『光について証しする者』です。

 証しをする、と聞きますと恐らく、裁判所の証言台を思い浮かべるでしょう。疑いをかけられている人がどんな人物であり、その人の言っていることが果たして真実(ほんとう)なのかを証明するためです。今日のみ言葉(ヨハネ1:8)に「彼は光ではなく、光について証しするために来た」と紹介されています。

 その「彼」とは、ヨハネによる福音書を書いた人物ではなく、救い主のイエス様に先だって半年早く生まれ、また公にイエス様が現れる少し前にユダヤの人々に悔い改めの洗礼を授けたバプテスマのヨハネと呼ばれる人でした。らくだの毛衣を身にまとい、いなごと蜂蜜を常食としていた特異な出で立ちと風貌の人なので、もしかしたらメシヤではないかと期待されたのです。しかし彼ははっきりと「私はメシヤでは無い」、いや「光について証しするために来た」と証言しました。

 どうしてなのでしょうか。それは、救い主は神の御子でいらっしゃいますが、そのままの姿で現れたのではなかったのです。普通の人のように生まれられ、ナザレの村でお育ちになったお方でした。ですから、その人が救い主であられることを人々に紹介する必要があったのです。と同時に、彼の証言を聞く人々もまた特別に霊感の鋭い人というのではありません。わたしたちも誰か信頼できる人の推薦があれば受け入れ易くなるのと同様です。

 私は現在、広島市の教会で牧師をしています。今年で被爆76年を迎えました。1945年8月6日、一発の原子爆弾がほぼ広島市中心の上空で炸裂し、一瞬にして多くの命と財産を奪いました。次第にその事実を証言するヒバクシャも少なくなり、やがて誰一人いなくなる日も遠くないと言われています。それを忘れないため、毎年平和記念式典が開催されていますが、最初、県外出身の私にはピンときませんでした。しかし、今も身元不明の遺骨が公園内の供養塔に納められ、毎年少しずつですが身元が判明し、ご遺族に渡されています。

 私は遺骨を納めた多くの棺を目の当たりにし、決して原爆は終わっていないことを身近に実感する機会がありました。今も市内のいたるところに被爆建物や被爆の葵の木、被爆ピアノなどが残されています。多くのヒバクシャが水を求めて命尽きた、元安川の川底から、人骨が発見されることもあるとのことです。バプテスマのヨハネだけでなく、キリストの弟子たち、そしてキリスト教会もまた、このイエス様こそまことの救い主と証言し続けています。



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