あさのことば 2021年3月15日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

杉山昌樹(新座志木教会牧師)

杉山昌樹(新座志木教会牧師)

メッセージ: ほどほどがいいのか?



 いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
 聖書には、イエスがエルサレムの神殿に上った時、そこにいた商人たちを追いはらったという話があります。しかし、その様子を見ていたイエスの弟子たちはぞっとしたようです。彼らは、むかしの詩人の言葉、つまはじきにされた人の詩を思い出した、と書かれています。それはこんな言葉です。「あなたの神殿に対する熱情が、わたしを食い尽くしているので、あなたを嘲る者の嘲りが、わたしの上にふりかかっています。」(詩編69:10)

 ここで「あなた」というのは神のことです。この詩人は、神の情熱を知っていて、自分もそれに従って行動しているようです。ところが、そのような情熱は周りの人には、異常に見えたのです。そして、そのように異質に見える詩人を周りの人たちは馬鹿にした、というように続いています。

 だいぶ昔の話ですが、私が以前、教会に通い始めたころ、知人から「宗教もいいけどほどほどにね。」と言われたことを覚えています。それは、もう少し言い換えますと「周りと違っていてはだめだよ。」ということになるのかもしれません。でも、周りと違っているのは悪いのでしょうか。

 教会では、創造ということを信じています。人は神によって造られた、という意味です。それは今を生きる一人ひとりにしても同じことです。それぞれは神の情熱が注がれた、一つ一つ違った作品のようなものです。それぞれが与えられた情熱に従って生きる方が、みんな同じであるよりも素敵なのではないでしょうか。

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