いかがお過ごしですか。新浦安教会の芦田高之です。
「近頃忘れっぽくて…」と、悩んでおられる方、いらっしゃいますか?私の妻は、よく老眼鏡をどこに置いたか忘れます。しょっちゅう、「わたしの眼鏡知らない?」と、探し回ります。たまにとんでもない思いがけないところに、メガネがあって、本人、とても悩ましくなることがあるようです。私も、人の名前とか、固有名詞を思い出せないことがよくあります。きっと、こうやって、だんだんと、いろんなことを忘れていくんだろうな。思い出せないことが増えていくんだろうなあ…と、今から覚悟しています。
忘れる、思い出せない、というと、いわゆる認知症を思い浮かべます。多くの人々が、やがては、家族の顔も思い出せなくなる。家族であることも思い出せなくなる。そういうときが来るんだと思います。
認知症の専門のお医者さんで長谷川先生という方がおられます。この長谷川先生ご自身が、認知症におかかりになったのです。でも、長谷川先生、ある時、こんなことをおっしゃっていました。「僕は、心臓が悪いんだけど、認知症のおかげで、あまり心配しないんだ。もし認知症でなかったら、いつも心臓病のことで心配すると思うのだけれど、認知症のおかげで心配しないで済むんだ。そう考えると、『認知症』というのは、神様からのお恵みだと、私は考えるんだ。」そう、長谷川先生、おっしゃるのです。
思い出せない。忘れてしまう。これも、また、神様からのお恵みのひとつです。安心して今日も明日も過ごしましょう。