いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
主イエスはある時、イスラエルの人々に向かって「あなた方は律法を守らない。」(ヨハネ7:19)と言われました。
この場合の律法とは旧約聖書に書かれております、神様からイスラエルの民に与えられた、神様の民として歩むためのルールです。そしてイスラエルの人々は、長い年月、この律法と向き合って、間違いを繰り返しながら、何とかこのルールを守ろうと努め、ルールを守るためのさらに細かいルールを作ることまでしてきました。その意味では、イスラエルの人たちは律法を守ることに熱心であったとすらいえます。
しかし、主イエスは「守らない」と言い切っています。それはなぜでしょうか。
このころ、人々は主イエスのしたことを非難していました。それは安息日、その日には神様を礼拝するために、働いてはいけない日でしたが、まさにその日に主イエスがある人の病気をいやしたからでした。
確かに、律法の中にある「あなた方はいかなる仕事もしてはならない。」という言葉からしますと、違反しているようにも見えます。けれども、律法のそもそもの目的は、イスラエルが神様の民として、神様と人を愛して幸せに生きるために与えられたものでした。
それはただ守るための規則ではありません。そこで主イエスは言われたのでした。
「うわべだけで裁くのはやめなさい。」
規則の言葉のうわべだけを絶対化するのではなく、その元々の心、神様の心を思い出しなさいと言われたのです。