ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。
以前、関西のある教会でお話したとき、皆さんが集まったところで私は突然、一冊の聖書をかかげて言いました。「どなたか欲しい人にこれを差し上げます。」当然、集まった人たちは何事だろうとけげんな顔をしていました。「誰かいませんか?」と重ねて聞くと、後ろの方から子供がトコトコ出てきて「わーぃ」と喜びながらそれをもらって行きました。私は心の中で「しめしめ」と思いながら、聖書の話を始めた次第です。
聖書にある「子供のように神の国を受け入れる人でなければ、そこに入れない」ということを話したかったわけです。おそらく大人たちは、何が始まるのか、何か裏があるのか、ただほど高いものはない、などといろんなことを考えたことでしょう。しかし、子供は疑わずに素直にもらったわけです。
「子供のように神の国を受け入れる」というのは、そういうことを言っています。幼稚になれとか、子供っぽくなれとか、何も考えるな、ということではありません。贈り物を贈り物として素直に受け取るということです。
聖書が教えていることは、神様が私たちへの贈り物として、救い主イエス・キリストを送ってくださったということです。救いや天国という贈り物をくださる、ということです。それを素直に受け取るように、と言っているのです。何も考えるなということではありません。むしろ聖書の教えを正しく学べば学ぶほど、神様がどんなに恵み深いかが分かってきます。聖書の教えを正しく知れば知るほど、どんなに素晴らしい贈り物をくださるかが分かってきます。ありがたいと、素直に受け取ることが信仰なのです。