キリストへの時間 2014年8月10日(日)放送 キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

黒田朔(清和学園校長)

黒田朔(清和学園校長)

メッセージ: 新しいことを始める

 みなさんお元気ですか。わたしは清和女子中高等学校の校長、黒田 朔です。清和学園は高知県下で唯一のミッションスクールとして、毎朝チャペルで始まります。チャペルでは「高校生の時に聖書の神様信じてごらん。70越えても、うれしい人生生きることが出来ますよ…」と話します。そこで、みなさんにも70超えてなお、楽しみ、喜べる人生があることをお話したいのです。今朝の題は「新しいことを始める」ということです。

 わたし達は、何か新しいことをしてみたい、自分を変えてみたい…という変身願望を持っているようです。だから、「ヘンシ〜ン!」とかっこ良く現れ、子どものアイドルとなった仮面ライダーから、「この桜吹雪が目に入らぬか!」とお白洲で一挙に裁きをくだす遠山の金さんまで、いつもテレビの人気者です。しかし、実際に自分を変えるとなると必ずしも簡単ではありません。変えることは時に難しく、変わることに抵抗を感じます。

 一昨年、清和学園に赴任した時「校長が変われば学校が変わる」などと聞かされ、「では、何かを変えることが新校長の役目か」とあれこれ試みようとして気づかされたことは、人は頭では「変えたい、変わりたい」と思っていても、いざ、自分を変えるとなると「変わりたくない、変えたくない」んだということでした。人のことを言っているのではありません。わたし自身がそうでした。この間のことです。学校のことをいつも心に掛けていてくださる方がアドバイスをしてくださいました。気が付くと、わたし自身がそうできない理由をあれこれ説明していたのです。日頃、新しくなりたいと考えている自分自身が新しくなれない理由を説明しているのにビックリしました。「変わることへの抵抗」これは何とわたし自身のうちに潜んでいたんです。そしてこの「変わりたくない症候群」は年と共に重症になりそうですから曲者です。
 そんなわたしが助けられていますのは、今年満102歳を迎えて、尚、現役のドクター日野原重明先生が丁度わたしが引退しようとしていたハワイのマキキ教会においでになって、礼拝でお話をしてくださった時のことです。その時、日野原先生は「リタイアをした時に覚えておいたらよいことが3つある。」と話してくださいました。第1は、新しいことを始めること。第2は、良いお手本を見つけること。第3は、少し忍耐をすること。このアドバイスはいつもわたしの励ましとなっていますが、日野原先生とお会いして驚くことは好奇心旺盛なことでした。マキキ教会を訪ねてくださった後、オバマ大統領が卒業された学校も近くだと話すと「そこも見ておきたいね。回ってください。」とワイキキのホテルへ行く途中、回り道をしてプナホウ・スクールを案内したことでした。

 それから2年、今年の2月、日野原先生に高知の講演会でお会いして、先生の提唱されている「新老人の会」の世話人の一人に加えて頂きました。世話人は超多忙な方ばかりですが、月一度の世話人会は特別なことがない限り全員出席。それは出席する毎に日野原先生をお手本として、良い人生の仕上げをしようという新しいことを始めているお互いの様子に触れて、背筋を伸ばされ、来て良かったと思うからです。
 還暦が高齢者の入口というのは昔のことで、今や還暦からが人生の本番です。それでも気をつけないと「変わりたくない症候群」に罹りやすいのがわたし達です。ハワイで居た時のことです。「わたしも還暦を迎えました。」と言うと周りの人は「若いの…」とこう言って祝ってくださいました。一世の皆さんは90歳を越えて輝いていました。仮面ライダーや遠山の金さんにはなれなくても、良いお手本に励まされて、キリストを信じてみませんか。聖書にこのような言葉があります。

 「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。」新約聖書、第二コリントの手紙5章17節。(新改訳聖書)
 それではまた来週、「キリストへの時間」でお会いしましょう。ごきげんよう、さようなら。

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