おはようございます。羽生栄光教会の村田寿和です。
旧約聖書の創世記という書物に、アブラハムという人が出てきます。アブラハムは、神から2つの約束をいただいておりました。一つは、子孫が夜空の星のように増えるという約束、二つ目は、子孫がカナンの土地を受け継ぐという約束でありました。そして、神は、アブラハムの子孫がカナンの土地を受け継ぐことを知らせるために、アブラハムと契約を結ばれるのです。
当時、契約は、動物を真っ二つに裂き、それぞれを互いに向かい合わせに置き、契約の当事者がその間を通るという仕方で結ばれました。そのようにして、もし、自分が契約を破るならば、この動物のようになってもよいと、誓い合ったのです。しかし、神がアブラハムと契約を結ばれたとき、裂かれた動物の間を通ったのは、神だけでありました(創世15:17参照)。このことは、アブラハムが契約を破ったときの責任も、神が引き受けられるとの決意を表しています。そして、ここに、神の子であるキリストが人となって、十字架についてくださった理由があるのです。
アブラハムに約束されたカナンの土地は、天の国を指し示すものです。イエス・キリストの十字架の死が、わたしの罪のためであったと信じるなら、あなたは天の国を受け継ぐ者となるのです(ルカ22:43参照)。