いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
神様はエジプトで奴隷とされて、悲惨な生活を送っておりましたご自身の民イスラエルの苦しみの叫び声を聞き、彼らの痛みをご自身の痛みのようにして知ってくださいました。そして、民の中からモーセというリーダーを立て、彼らをエジプトから脱出させてくださいました。
その様子について聖書には神様ご自身による次のような言葉が記されております。「あなたたちは見た/わたしがエジプト人にしたこと/また、あなたたちを鷲の翼に乗せて/わたしのもとに連れて来たことを」。(出エジプト記19:4)
ここでは神様がご自身を親鷲にたとえています。鷲は雛の巣立ちが近づきますと、あえて雛たちを巣から連れ出すようです。そして、少しずつ空を飛ぶ訓練をします。けれども、雛たちは必ずしも、最初からうまく飛べるわけではありません。時に、墜落しそうになります。すると、親鳥は、落ちそうになった雛鳥に声をかけ、えさを与えて見守るようです。
聖書はこの親鳥の見守りを、神様の見守りに重ね合わせて翼に乗せると表現します。よく似た表現に、翼のもとに集めるという言い方もあります。親鳥が雛を温かく見守りつつ自立させるように、神さまはご自身の民を導き、しっかりと立つことができるように導いてくださいます。そのような、親子の愛情にたとえられる関係こそ、聖書に描かれております神様とその民の関係です。