キリストへの時間 2010年9月26日(日)放送 キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

山脇克之(清和学園教師)

山脇克之(清和学園教師)

メッセージ: 神様の導き

 「主は人の一歩一歩を定め、御旨にかなう道を備えてくださる。」(詩編37:23)

 おはようございます。清和女子中高等学校の山脇克之です。今朝も主の聖日をみなさんと共に迎えられたことを感謝します。

 今日お読みしました聖書箇所には、「主は人の一歩一歩を定め、御旨にかなう道を備えてくださる」とありました。私は清和学園で多くの生徒に出会いました。まだ、勤務年数がそれほど長くはありませんが、それでも毎年新たな生徒を迎え、また学園から卒業する生徒たちを見てきました。清和学園に入学する生徒たちは、期待と不安の中新たな学園生活を始めます。そして、高校を卒業するときには、入学したときと同じように期待と不安を抱きつつ新たな道に進んでいきます。自分の進む道が本当にこれで良いのか、悩みながらの選択です。それが正しい選択となるのかは、そのときには分かりません。しかし、その時点では「これが一番良いのではないか」と思って決断し、新たな一歩を踏み出します。

 進路に限らず、普段の生活においても私たちは自分のやらなければならないこと、自分の進む道を選択しながら生活しています。ただ、私たちの選択は「絶対」ではありません。自分が正しいと思っていてもそれが間違いであったり、上手く行くと思っていても、失敗したりすることはよくあります。目標を決めてやりだしたことなのに、大きな壁にぶつかって挫折することもあります。途中まで上手く行っていたのに、些細なことで失敗して振り出しに戻ったりします。期待と不安の中、時に挫折を味わいながら、私たちは毎日の生活を送っています。そのような私たちの歩む道を、神様が定め備えてくださっていることを、今日読んだ聖書箇所では教えてくれています。

 私が高校3年生の担任を持たせてもらったとき、なかなか進路が決まらない生徒がいました。何がしたいのかはっきり分からず、いつも「どうしよう」と悩んでいました。そんな彼女でしたが、あることをきっかけに進学を決めました。それは清和学園で毎年秋に行われている特別礼拝がきっかけでした。そのときお迎えした先生のお話に感動した彼女は、その先生が勤めておられた福祉関係の専門学校に進学することを決めたのです。しかし、進学を決めた後も「本当にこれで良かったのかな?」「適当に決めてしまったような気がする」と、自分の選択に不安を抱いていました。そんな不安を抱いていた彼女が進学した後、「この学校に進んで良かった」と嬉しそうに話してくれました。苦しいことも多いし失敗することも沢山あるけど、「毎日が楽しい」と話す彼女を見ていると、神様が彼女にきっかけを与え、進むべき道へと導いてくださったのではないかと思いました。

 私も清和学園で働くことを決めたとき、「本当にこれで良かったのか」と真剣に悩みました。「本当にこれが神様の導きなのだろうか」と何度も悩みました。今でも時々そう思うことがありますが、一緒に勤務する先生方の姿に勇気をもらい、学園生活を送る生徒の姿に喜びを感じることで、やはり「ここには神様の導きがある」と強く思います。

 私たちの選択は「絶対」ではありません。悩みながら、不安を抱きながらの選択です。しかし、私たちの進む道を神様はちゃんと準備してくださっていると信じます。神様の備えてくださる道がどのような道なのか、私たちには知ることはできません。でも、私たちの歩む道の上に常に神様の導きがあると信じて、祈りつつ日々の生活を送りたいと思います。

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