いかがお過ごしですか。新浦安教会の芦田高之です。
いろいろな涙のお話を続けています。人生において最も悲しいことの一つは、親にとっての子どもの死でしょう。
今から約2000年前、イエス・キリストの時代のことです。イエス様ご一行が旅をしておられたとき、葬儀の参列に遭遇しました。亡くなったのは、やもめとなっているお母さんの一人息子でした。イエス様がそこを通りかかられた時、ちょうどその若者を乗せた棺が担ぎ出されるところでした。
イエス様は、そのやもめとなった、一人息子を失ったお母さんをご覧になりました。そして、心の底からかわいそうに思い、その棺に近づかれ、棺に手を触れ、棺が進んでいくのをひきとどめ、そして、そのお母さんに向かって、こうおっしゃいました。
「もう泣かなくてもいい」と。そうおっしゃって、今度は棺に横たわっている死んだ息子に向かってこうおっしゃいました。「若者よ、あなたに言う。起きなさい。」すると、若者は起き上がり、ものを言い始めました。そして、その息子を母親にお返しになりました。
私たちには、息子を失って悲しんでいる母親に向かって、「もう泣かなくてもいい」とは言えません。しかし、イエス様には、そう言って、悲しむ者に息子をお返しになる実力が、おありなのです。今も主イエスは、悲しみ、嘆き、涙にくれる私たちに向かって、おっしゃっています。「もう泣かなくてもいい」と。
このお方は、悲しむものを慰め、私たちには与えることの出来ない、永遠の命の希望を与える力を持っておられます。