いかがおすごしですか。三川栄二です。
先日、上島時之助牧師についての本を読みました。
上島先生は、労働運動で有名な賀川豊彦先生の影響を受けて、労働者に対する伝道を志した方でした。ところが神学校を卒業し、牧師となっていよいよ伝道を始めようとした矢先に病気に倒れ、26歳の若さでなくなってしまいます。その8ヶ月ほどの病床の中で、このようなことを話されたそうです。
人間は生まれながらに、二つの壺を持っている。一つは自分のために泣いた涙を入れる壺、もう一つは人のために流した涙を入れる壺。最後に両方の目方を計ることで、その人の価値が計られると。だから人のために涙を流す生き方をしてほしいと言い残されたのでした。
人のために涙を流す人生、聖書はそのことについてこう勧めます。「わたしたちは自分の満足を求めるべきではありません。おのおの善を行って隣人を喜ばせ、互いの向上に努めるべきです」と。わたしたちは、自分のために涙を流すことは多いですが、人のために涙を流すことは少ないかもしれません。
けれども自分を満たし、自分のために生きる人生よりも、人のために労苦し、共に喜び、共に泣く人生の方が幸せだと聖書は語ります。「わたしたちは自分の満足を求めるべきではありません。おのおの善を行って隣人を喜ばせ、互いの向上に努めるべきです。」
人生を終えたとき、自分のためではなくて、人のために多くの涙を流した人生でありたいと思います。