お元気ですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
イエス・キリストはおっしゃいました。
「わたしたちに必要な糧を今日与えてください」
これはイエス・キリストが弟子たちに教えてくださった「主の祈り」と呼ばれる祈りの中に出てくる言葉です。この主の祈りの第四の願いは「日毎に必要な一切のものをお与えください」という祈りです。
しかし、この祈りは単に「必要なものをください」という便利な祈りなのではありません。神は自動販売機ではありません。祈れば欲しいものが出てくる機械ではないのです。
「わたしたちに必要な糧を今日与えてください」という言葉は祈りの言葉でありながら、しかし、そう祈っているわたしたちがこの言葉によって問われているのです。
第一にこの祈りの言葉によって、わたしたちを支えてくださっている究極のお方が誰であると信じているのかが問われています。「必要な糧」がわたしたちを支えているのではありません。それをお与え下さるお方にこそわたしたちの心は向けられるのです。
第二に、「必要な」という言葉の意味を絶えず考えさせます。「必要な」という言葉と「自分の願望を満たす」というのとでは、ぜんぜん違います。しかし、わたしたちの祈りは「必要な糧」を求める祈りではなく、「願望を満たす一切のもの」を求める祈りに落ちてしまいがちなのです。
きょうのみ言葉・・・「わたしたちに必要な糧を今日与えてください」
マタイによる福音書6章11節