お元気ですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
イエス・キリストはおっしゃいました。
「天におられるわたしたちの父よ、御名があがめられますように」
これはイエス・キリストが弟子たちに教えてくださった「主の祈り」と呼ばれる祈りの出だしの言葉です。この祈りの第一の願いは「神様のお名前が清く尊ばれますように」という祈りです。
どうして、神様のお名前が尊ばれることを願うのでしょうか。それは「御名」という部分を「わたしの名」と置き換えてみればよくわかることです。一人一人が尊重されることはもちろん大切です。しかし、自分が神聖なものとして崇められることを他の人に要求し始めるときに、恐ろしい事態が起ります。
人間は神にはなりえません。どんな些細なことであれ、神が座しておられる場所に人間が着こうとするときに、暴虐と抑圧が満ち溢れる社会になるのです。神を神としてあがめ、人を人として尊重するときにこそ、自由で平等な社会が生まれるのです。
この祈りはもう一つ大切なことを教えています。
「あがめられる」の反対は「冒涜される」ということです。神の名はたえず悪用されがちなのです。これはまことの神を知っている者こそ心しなければならないことなのです。神の名を持ち出して、自分自身が神の地位につこうとしていないか、問わなければならないのです。
きょうのみ言葉・・・「天におられるわたしたちの父よ、御名があがめられますように」
マタイによる福音書6章9節