おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第141編2節の言葉です。
「わたしの祈りを御前に立ち昇る香りとし 高く上げた手を 夕べの供え物としてお受けください。」
きょうの詩編の作者は試練と誘惑の中に置かれています。自分の外側には悪を行う者や主に逆らう者が暗躍しています。自分の内側には悪へといざなう誘惑の声が聞こえています。内からも外からも試練と誘惑が絶えません。そんな中で必死に祈る作者の姿が印象的です。
この詩編の作者は自分の捧げる祈りを犠牲の供え物の香りにたとえています。犠牲の供え物の香りは、煙と共に上へ上へと昇っていきます。同じように祈りが神のもとへと届くことをこの詩編の作者は切に願っています。また、犠牲の供え物の香りは、芳しい香りです。不快な臭いではなく、喜ばれる香りです。そのように祈りが神に受け容れられることを願ってます。
試練に遭う時、誘惑に悩まされる時、この作者のように祈りをかぐわしい香りとして神の前に立ち上らせることが大切です。旧約聖書の時代には文字通りの動物犠牲がエルサレムの神殿で毎日捧げられていました。同じように動物犠牲を捧げることは今のわたしたちにはできません。けれども、祈りは供え物の香りのように神の御前まで届くのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。