ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。
新約聖書に登場するパウロは、キリスト教にとって最も重要な人物と言ってもいいでしょう。地中海を中心に3回の伝道旅行をして、キリスト教を広めました。また、新約聖書の多くの部分を書きました。最後にはローマ帝国のもとで、殉教したと言われています。
そのパウロは、始めはキリスト教に反対する人でした。反対どころか、迫害していた人だったのです。聖書には、パウロが、イエスを信じる者たちを殺そうと意気込んでいたとか、男女を問わずに縛り上げて、エルサレムに連れていこうとしていたとか、そんなことが記されています。ところがあるとき、パウロは天からの声を聞きます。「なぜ、わたしを迫害するのか。」。
それでパウロは、「あなたはどなたですか。」と聞き返します。そうすると、再び声が聞こえます。「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。」。イエスなどという人物は、神でもなんでもない、死んで終わったのだと、そう思っていましたから、これはパウロにとっては大変なことでした。イエスは生きている、弟子たちが言っていたように復活していた。自分は、そのイエスを信じる者たちを殺そうとするまでに、迫害してきた。そういう自分を、イエスは全部見ていて、知っていたのだ。知りつつ、憐れみをもって自分に語りかけてきた。この出来事から、パウロは180度変わって、熱心なクリスチャンになったのです。イエス様は生きておられ、すべてを見て、知っておられるのです。わたしのことも、あなたのことも。