いかがお過ごしでしょうか。東京教会の今井献です。
ヨハネ福音書13章には、この世から天の父のもとに帰る時がきたことを悟ったイエス様が弟子たちをこの上なく愛し抜いたと記されています。
イエス様は何をしたのかというと、自分でたらいに水をくんで来て、弟子たち一人ひとりの足を洗っては、腰にまとった手ぬぐいで拭きはじめられました。ペテロはびっくりして「わたしの足など、決して洗わないでください」と言って断わりました。当然のことかも知れません。すると、イエス様はおっしゃいました。「もしわたしがあなたを洗わないなら、あなたはわたしと何の関わりもないことになる。」
大切なことは、「もしあなたの足を洗わないなら」といったのではなく、「もしわたしがあなたを洗わないなら」と言ったことです。
実は、イエス様が弟子の足を洗ったのは、足そのものを洗うためではなく、救いの真理を指し示すためでした。イエス様がペテロのすべての罪をきれいに洗い流す。それがこれからおこる十字架の出来事の意味であるということを象徴するものでした。それゆえ、ペテロの足を洗って、おまえの罪も確かに洗い流したぞ、ということをはっきり示すことは大切なことでした。
後にペテロは、水の儀式である洗礼を人々に施す伝道者になります。洗礼は、信仰によってイエス・キリストに結びつき、十字架の血潮によって一切の罪がゆるされたことを魂に刻みつけるものです。どうか教会に行き、罪の赦しの福音を受け入れ、洗礼を受けてください。