ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉 安美です。
新約聖書・ヨハネによる福音書の16章33節に、イエス様が弟子たちに語られた言葉が記されています。すなわち《あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。》
イエス様は、信仰生活というものが、平穏無事続きであるとか、あるいはもう悟りきってしまい、苦痛も何もないとか、そういうものとはおっしゃいませんでした。かえって、世の中で信仰生活を送っていくにあたって、苦難があると正直に教えています。けれども、勝利者であるイエス様が共にいてくださるから、勇気を出しなさいと励ましているのです。
苦難があることは避けられない、けれどもイエス様が共にいてくださり、イエス様に助けられながらその苦難を乗り越え、勝利していく、それもまた大きな喜びであり、幸いであるのではないでしょうか。あるいは、苦難の中で、一生懸命聖書を学んだり、神様にお祈りしたり、イエス様を信じたりしていくなかでこそ、イエス様が共にいて助けてくださるということがはっきり分かる、そういう喜び、幸いを味わうのではないでしょうか。
確かに、幸せや平穏無事なことや喜ばしいことを通して、イエス様の恵みが分かることもあります。しかしまた、反対に苦難の中でこそ、あるいはそれを乗り越えていく中でこそ、イエス様が共にいてくださるという恵みを、あざやかに覚えさせられるということもあるのです。苦難は、それだけでやってくるわけではない。必ず苦難の背後に、イエス様がいてくださりながらやってくる。だから「勇気を出しなさい。」