2007年12月9日(日)正しい裁きを(詩編72:2)
おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第72編2節の言葉です。
「王が正しくあなたの民の訴えを取り上げ あなたの貧しい人々を裁きますように。」
きょうの詩編の言葉は神が王に正義と公正を授け、王が正しい支配を行うことができるようにと祈る詩編です。聖書の中に登場する王は、ある意味で神の代理を勤める人物です。それは正しい裁きを行い、正義を実現する務めがあるからです。そうであればこそ、王には神と同じような正義と公正さが求められるのです。
しかし、イスラエルを治めた現実の王は必ずしも正義と公正を備えた人物ばかりではありませんでした。権力を悪用し、正義を実現しない王もいました。また弱い者たちを虐げ、まったく貧しい者たち顧みない王たちもいました。そのために国は荒廃し、ついには国が滅ぼされると言う憂き目に遭ったのです。正義と公正を実現するまことの王を求めるこの詩編は、時代を超えてわたしたちの祈りでもあります。
今月、キリスト教会ではイエス・キリストの降誕を祝います。旧約聖書の預言では来るべき救い主は理想の王として描かれています。イエス・キリストこそが正義を打ち立て、弱い者、貧しい者たちを顧みてくださるからです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。