2007年6月10日(日)卑しむべきことがもてはやされるとき(詩編12:9)

おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第12編9節の言葉です。

「主に逆らう者は勝手にふるまいます 人の子らの中に 卑しむべきことがもてはやされるこのとき。」

この詩編が描いている社会の様子は悲惨なものです。信心深い者が姿を消し、神をも人をも恐れない傲慢な人が闊歩している社会です。その語る言葉は偽りに満ちています。正しく生きようとする者たちがかえって苦しみにあっている社会です。希望があるとすれば、それはただ聖書の神の約束の言葉だけです。

「主よ、あなたはその仰せを守り この代からとこしえに至るまで わたしたちを見守ってくださいます。」
詩編の作者はそう確信して、心の平安を保とうとしています。

そして、この詩編を締めくくるに当たってこう述べます。
「主に逆らう者は勝手にふるまいます 人の子らの中に 卑しむべきことがもてはやされるこのとき。」
この言葉は、あらゆる時代、あらゆる世界の人々への警告のようにも聞こえます。そもそも、社会が腐敗し、神をも人をも恐れない傲慢な人々が闊歩するようになったのは、人々の間に卑しむべきことがもてはやされるような時代だからだ、と言うのです。本当に大切にされなければならないものを見失うとき、そのつけは結局自分たちに帰ってくるのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。